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足りないのは、たった一言。(前編) 

 


   

 

  

 ここへ来て。

 と差し出した手を、君は取ってくれた。

 だから。

 思いは通じたのだと、思っていた。

 

 

 

 「あっ…」

 かすれた声が、俺の熱をますます煽り上げる。

 「いや…もおいやあ…」

 呟く唇の端から零れる唾液を舐め取り、俺は一層動きを早くした。

 「や、だめ…!!」

 悲鳴に近い嬌声。普段話す声よりも僅かに低い、鼻にかかった。

 俺の背中から浮く手をつかまえてシーツに押し付ける。そうしながら、屈んで耳もとに囁いた。

 「可愛いよキョーコ…もっと啼いて?」

 「や…です…いや…ああ!!」

 つれない返事をしながらもちゃんとリクエストに応えてくれるキョーコのほとびの中に、俺の炎を

何度も何度も突き立てる。奥に達する度、彼女のなかがぎゅうと収縮するのが堪らない。

 「ああ、すごいよキョーコ…すごく気持ちいい。君は?ねえ、言って」

 「いや…だめ…つるがさ…っ」

 「いきそうなの?」

 息音の混じる自分の声は、自分でも信じられないくらい淫らがましい。けれどその認識すらも行為

を駆り立てるばかりで…

 「きもちいいんだよね?」

 彼女の体をしっかり抱え込み、尋ねるというよりはねだるように笑った。

 「君の弱いところは念入りに調べてあるからね…ほら、こことか」

 右斜め上へ擦りつける様に腰を動かすと、キョーコはびくりと痙攣して大きく口を開いた。声は出

ない。

 「…!!」

 執拗にそこを責めつけると、彼女は激しくかぶりを振り出した。

 「いや、いや、だめ、やめ…もう、私っ」

 「いっていいんだよ」

 振りたてる髪から彼女の香りが立ちのぼって来る。ほんとうは…

 「君が欲しいだけ、何度でもあげるから。だから、惜しまなくていい…」

 忙しく息が切れる。本当は、限界が近いのは俺の方。何度でも君を欲しいのは、同時に少しの間も

離れたくなくて惜しんでるのは。

 「キョーコ」

 無限の切迫をこめて君の名前を呼ぶ。

 愛してる。君は、俺のものだ。俺のものだ。俺のものだ…!!

 激しい律動の中で、細い腕が俺のうなじに巻きつきしがみつく。

 「敦賀さんっ、敦賀さん…!」

 「キョーコ…」

 俺の思いを受け止めてくれるんだね      思った時には、俺は果てていた。

 

 

 

 

 「つ、るがさん、や」

 小ぶりな、でも形のいい乳房を掌に包んでゆっくりまさぐっていると、まだ呼吸の整わないキョー

がはしと俺の手を押さえる。

 俺はわざと返事をせず、その先端に吸い付き吸い上げた。

 「敦賀さんん〜」

 泣き声を上げるキョーコに、わざとらしく首を傾げて見せる。

 「どうして?胸大きくなりたいって言ってたじゃないか」

 「へ!!?う、嘘です、私、敦賀さんにそんなこと…」

 「ああごめん、ラブミー部の部室で琴南さんと話してるのが聞こえたんだ」

 「悪趣味です、そんなの忘れて下さい〜!!大体、だからってそんな」

 「まあまあ、いいから俺に任せて。ただ揉むだけじゃなくて、気持ちよくなるのが肝心らしいよ。

 女性ホルモンが分泌されて、それで胸が大きくなるって」

 「なんでそんなこと知ってるんですか!?」

 「そりゃあ、君の希望を叶えたくて調べましたから」

 「っ…」

 絶句するキョーコの朱色に染まった顔の中で、潤んだ大きな瞳が愛らしく俺を睨んだ。

 「わざわざ調べてまで…」

 「俺にとっては、君の望みはそれほど価値があるってことだよ」

 鎖骨の上で囁けば、まだ未発達なところのある細い体がぴくりと震える。そんな敏感な反応を見せ

られると、ああ…

 「キョーコ…」

 もう一回いい?とお伺いを立てようとして顔を覗き込む。驚いた。

 キョーコは目を見開いたまま、静かに涙を流している。

 「どうしたの」

 尋ねても黙って視線を外し、そっと俺を押し返す。

 「キョーコ?」

 キョーコは俯いたまま身を起こした。勢い、二人とも裸のままベッドの上に座り込むというマヌケ

な場面になる。

 「キョーコ」

 しんねり黙ったままの彼女の頬に触れると、小さな手がやさしく俺の手に重ねられる。拒絶された

わけではないのか、と安堵が胸に広がった。

 なのに。

 「もう…嫌です…」

 「え」

 情事の名残に少しいつもよりぽってりした唇が紡いだのは、明確な拒絶の言葉。

 「キョー、コ。いや…ごめん、わかった。君が嫌なら今日はもう」

 「違うんです」

 「?」

 「私っ…もう、敦賀さんと、その、し、したくないです…!!」

 「…!!?」 

  

 

 

 

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 今回、あんまし話がないです。たまにそゆの書きたくなる時があるですよ。

 

 

 

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